日本雪氷学会 阿部幹雄先生

阿部幹雄先生と初めてお会いしたのは、大田原高校にて、昨年の10月のことです。

その日は、国立防災科学研究所さんの雪崩事故の調査研究の一環として、「講習会参加者に事故当時の状況を聞かせて。」とお声かけ頂き、雪崩事故の調査研究者として阿部先生を紹介して頂きました。

正直、最初に校門をくぐっていらっしゃった時に、大きな一眼レフカメラをお持ちだったので、私の苦手な「報道関係の人」だと思い、同席に少し躊躇したことを今でも覚えています。

ですが、私たちの事故の状況の説明が終わった後、阿部先生は私たちに静かに語りかけて下さいました。

先生は、ご自身も山で8人の仲間を失い、その中でたった1人生き残ったという、本当に凄惨な体験をされています。多くの仲間を山で失った過去から、安全を深く追及され、国の南極観測隊の安全管理担当として研究者の調査を影から支える、スーパーマンです。

阿部先生はご自身が凄惨な事故を経験されているので、お話をしていると、私の気持ちをよく理解して頂けていると感じます。事故を受けて、大自然を相手に安全管理のプロフェッショナルとしてご活躍されており、私がこの先目標とすべき人なのだと考えています。

先生が今回北海道から栃木にいらっしゃったのは、「那須の雪崩事故」の真相を伝える必要から、なぜこのような雪崩事故が起きたのか。原因を明らかにするため。遺族たちの哀しみ、無念さも伝えるため。生還した生徒たちの思いや苦しみも伝えるため、そして雪崩事故防止のため、独自の調査、取材をされるということです。

私も、阿部先生の調査や取材に同行をご快諾頂けたので、先生の下で今回の事故のことを、一から見直してみようと思います。

足を引っ張らぬ程度に^_^;

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